社員出社の常勤復活を最重視のCEOは4%のみ、米調査
(CNN) 非営利の民間調査機関「全米産業審議会」は20日までに、企業従業員を職場で週5日の常勤に戻らせることを優先事項としている米国の最高経営責任者(CEO)は4%、世界各地のCEOでも4%のみにとどまったとする調査結果を明らかにした。
有能の人材の取り込みや引き留めが企業内部の最優先課題とも回答していた。今回調査はCEO630人を含めた米全土、中南米諸国、日本や欧州の企業役員1200人以上を対象に実施した。
新型コロナウイルスの蔓延(まんえん)をきっかけに各企業は、在宅勤務などの導入に踏み切った。コロナ禍が一応、収まったとの見方が広まる中でこの勤務形態の見直しも進んでいる。
社員が出社しての常勤態勢への復帰を強く主張する米企業も一部出ている。米物流大手「UPS」は新年に入り、社員の職場での週5日間の常勤を呼びかけ、3月4日から始めるとした。
主要企業は昨年後期に向かう段階で、出社しての業務への従事を求めるより厳しい対策を打ち出していた。ただ、完全な常勤を促すわけではなかった。
アマゾンは昨年8月、週3日の出勤をしない社員は職を失う可能性があると警告。メタは昨年、「労働者の日」の休日後に管理職が週3日の出勤状況を監視するとの方針を発表していた。
ただ、別の経営幹部に対する調査では、リモート勤務の実態について22年の34%が翌年にはわずか1%に激減したとの報告も出ている。企業幹部はより多く出社しているともし、リモート勤務を含めた多様な勤務形態が「確実に定着した」との指摘もある。