マスク氏が試用促したテスラ「完全自動運転」、試したら衝突寸前 アナリスト報告

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テスラの「モデルY」。マスク最高経営責任者(CEO)は自動運転支援システム「FSD」に疑問があるなら試すべきだと主張している/Brandon Bell/Getty Images

テスラの「モデルY」。マスク最高経営責任者(CEO)は自動運転支援システム「FSD」に疑問があるなら試すべきだと主張している/Brandon Bell/Getty Images

ニューヨーク(CNN) 米電気自動車(EV)大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は、同社最新の自動運転支援システム「FSD」に疑問があるなら試すべきだと主張した。そこで実際に試した金融アナリストは、衝突事故を起こす寸前だったと報告している。

試乗したのはトラスト・セキュリティーズのアナリスト、ウィリアム・スタイン氏。テスラの「完全自動運転」をめぐってはほかにも問題を指摘する声が続出している。

FSDは8000ドル(約120万円)のオプションとして販売されており、人間のドライバーより安全だとマスク氏は主張。無人で乗客を乗せることのできる「ロボタクシー」にテスラの未来をかけている。

マスク氏は今月の決算発表で「このシステムのことを知ってもらうためには単純に試用して、車にあちこち連れて行ってもらってほしい」と述べていた。

そこでスタイン氏は、テスラ従業員のみがデモ走行時に使用できる「デモモード」で試乗した。その結果、FSDモードで走行中は、高速道路の車線変更禁止を示す白い線の引かれた区画で車線変更するなど、違法運転が何度もあったと伝えている。

さらに「モデルYは、前の車がまだ完全に右折していないのに、交差点内で加速した。私がすぐに介入しなければ、間違いなく何らかの事故を起こしていた。警官が手で合図して、葬列を通すため道路脇に寄るよう指示した際も、介入が必要だった」(スタイン氏)

スタイン氏が4月にテストした前回に比べ、同システムは「良くなるどころか間違いなく悪くなっていた」と同氏は結論付けている。

ただし改善点もあった。「車線変更や大きな陥没穴、経験豊富のドライバーでさえも混乱するような交通の流れなど、難しい状況にうまく対応したのは印象的だった」という。

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