世界最大の武器輸出国、米国がシェア拡大 欧州が最大の相手先に

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米ペンシルベニア州の弾薬工場で金属製の発射体を扱う作業員/Kevin Lamarque/Reuters

米ペンシルベニア州の弾薬工場で金属製の発射体を扱う作業員/Kevin Lamarque/Reuters

フランス・カンヌ(CNN) 米国が世界最大の武器輸出国としてのリードを広げている。現在の主要相手先は欧州になった。

ストックホルム国際平和研究所が10日に発表した最新統計によると、2020~24年は世界の武器輸出の43%を米国が占め、2位のフランスの4倍を超えた。2015~19年の米国のシェアは35%だった。

欧州は過去10年の間に米国製の武器への依存を強めている。ロシアがウクライナに侵攻した22年を含む過去5年の統計では、欧州の北大西洋条約機構(NATO)加盟国が輸入した武器のほぼ3分の2が米国製だった。15~19年にかけては約半分にとどまっていた。

米国の武器の大多数の輸出先が中東ではなく欧州になったのは20年ぶり。ウクライナはロシアの侵攻を受けて以来、米国製を含む武器や軍事品を大量に輸入している。

この統計は、欧州の安全保障の二面的な米国依存を見せつけている。欧州は米国製の武器に依存すると同時に、将来的に戦争が起きた場合の米国による軍事支援の約束にも依存している。

しかしそうした現実は変わりつつある。2月には米国のピート・ヘグセス国防長官が欧州に対し、自らの安全保障の責任は自らで負うよう迫った。米国は引き続きNATOに尽力する意向だが、「依存を助長する不均衡な関係はもはや容認しない」とヘグセス氏は述べた。

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