災害時に生き抜くためのアイデア 国際デザイン賞候補から
オーストラリアのハバナ・ハウスボート社が開発した「ツナミ・サバイバル・ポッド」は約6トンの衝撃に耐える4人乗りカプセルだ。レースカーのような座席に乗り込んでシートベルトを着用する。中の空気は約2時間半もつが、換気にはドアを開ける必要がある。
2004年のインド洋大津波をきっかけに開発された「オレンジ・セーバー」は、受賞候補に含まれる避難用の乗り物3点のうちのひとつ。一見おしゃれなインテリアだが、広げると救命ボートになる。空気の入る部分が8つに分かれているため、一部が損傷しても浮力を失わない。
イタリアの建築家、マルコ・ディ・ピアッジ氏が考案した「シン・スカイスクレーパー」は、機能性と美しさを兼ね備えた高層の避難施設。ガラスと鋼材を使ったプレハブ・ユニットを積み重ねる方式で、解体や再利用も自由自在。わずか12メートル四方の土地に数百人を収容することができる。
住宅などの再建に役立ちそうなのが、焼かずに作る圧縮れんがの「ネクスト・ジェネレーション」だ。長さ120センチ、高さ60センチに幅15センチという大きさ。水圧式の圧縮装置を使い、1分間に3個のペースで製造できる。1日に小さな家が2棟建てられるスピードだ。