海王星に14番目の衛星、「ヒッポカンプ」と命名
(CNN) 巨大なガス惑星、海王星を周回する小さな衛星が数十年ぶりに発見され、「ヒッポカンプ(Hippocamp)」と命名された。研究チームが20日の科学誌ネイチャーに発表した。
ヒッポカンプの名は、ギリシャ神話に登場する馬の胴体と魚の尾をもった海の怪物「ヒポカンポス」に由来する。直径はおよそ34キロメートルと、海王星の衛星の中では最も小さい。海王星の直径は約4万9000キロ。
同衛星は、地球外知的生命体探査プロジェクト「SETI研究所」の研究者が、ハッブル宇宙望遠鏡を使って発見した。海王星の周辺で見つかった衛星はこれで14個目、内衛星では7個目になる。
ヒッポカンプの軌道は、内衛星の中で最も外側にあって最も大きい「プロテウス」に近いことが判明。研究チームでは、彗星の衝撃によって40億年前にプロテウスから分離した破片がヒッポカンプになったと推測している。
SETIの研究チームはこれまでにも天王星や土星、冥王星の衛星を発見してきた実績があり、ヒッポカンプを発見した技術を使えば、今後も海王星の衛星が新たに発見される可能性もある。