子どもの夜更かし、肥満に関係か スウェーデンで研究
(CNN) 夜遅くまで起きている子どもは肥満になる傾向が強いとの研究結果を、スウェーデンの小児医学者がこのほど新たに発表した。
カロリンスカ研究所のクロード・マルカス教授らが18日発行の小児医学専門誌、ペディアトリックに発表した。
同教授のチームは肥満に関する研究の一環で、スウェーデン国内の子ども107人が1歳から6歳になるまで、体重と身長、胴囲を計測。さらに年1回、リストバンド型の睡眠計を使って連続7日間の睡眠状態を記録した。
追跡を始めた当初はどの子も同じような体型だったが、9時過ぎに寝る習慣の子は6歳までに胴囲が太く、体格指数(BMI)も高くなっていたという。
「夜更かしは明らかに肥満との関連性がみられた」と、同教授は話す。子ども時代に睡眠時間が短いと肥満のリスクが高まるとの説もあるが、同教授の研究では睡眠の長さと関係なく、就寝が遅いかどうかで差が出ていた。
ただし直接の因果関係が確認されたわけではない。「子どもを早く寝かせば何かが変わるのか。それは私たちにも分からない」という。
同教授はそのうえで、子どもの夜更かしは肥満リスクの高い生活習慣全体の傾向を示している可能性があると指摘。「個人的な仮説」として、「不規則な生活の表れではないか」と語った。
専門家らによると、適切な睡眠が確保できないのはテレビ、スマートフォン、ゲームに費やす時間の長さや運動不足、家庭内の健康意識の低さなどによる影響とも考えられる。
これまでの研究で、脳内の睡眠リズムをつかさどる領域が食事のリズムに関係していることも知られている。同教授によれば、夜更かしのストレスが肥満にかかわっている可能性もあるという。