「はやぶさ2」のカプセル、小惑星のガス検出 黒い砂粒も
(CNN) 宇宙航空研究開発機構(JAXA)の探査機「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」から持ち帰ったカプセルの気体は、リュウグウ由来と確認された。
はやぶさ2がリュウグウで昨年2月と7月に実施した試料採取の成功を裏付ける第一歩となった。
はやぶさ2から分離されたカプセルは、今月6日にオーストラリア南部に着地。JAXAのチームが回収し、7日に現地で中のガスの予備分析を行った。さらに日本への搬送後、10~11日にJAXA相模原キャンパスでも詳しく調べた。
その結果、地球の大気とは組成が違うことが確認された。研究チームは今後さらに開封と分析作業を進める。
チームはさらに、カプセルの中に黒い砂粒が入っていることも確認した。
カプセルの試料は来年末までに、世界各地の計6チームと共有される。
中にはリュウグウで採取された砂が1グラムほど入っていると考えられる。JAXA宇宙科学研究所の藤本正樹氏は、少ないように聞こえるかもしれないが、私たちにとって1グラムは大変な量だと話した。
リュウグウのような小惑星には有機物や水が含まれ、これが地球に衝突して生命の起源となった可能性が指摘されている。試料の分析は生命誕生のなぞ解明につながることが期待される。