もしワニに襲われたらどうすべきか 専門家らが対応策を伝授
攻撃の回避こそ最善の防御策
ワニとの不運な遭遇を回避するために重要なのが教育だとアンドリュース氏は指摘する。そこでまず知っておくべきことは、ワニが最も活発になる時期だ。
ワニの求愛シーズンは、春になって暖かくなると始まり、初夏に交配が行われる。ジョージア州南東部のオケフェノキー湿地では「9、10月に卵が孵化(ふか)し始める(中略)この時期は、メスたちは赤ちゃんが危険にさらされていると感じると特に防御的になる」とアンドリュース氏は言う。
逆に最も安全な季節は冬だ。寒い時期は「ワニはほとんど活動していない」
気温が27度まで上がると、ワニたちはほぼ夜行性になるので、暑い時期は夜に知らない沼や湖には入らない方が無難だ。
挑発しない、餌をやらない、慌てない
ワニは挑発さえしなければ襲われることはめったにない、とアンドリュース氏は言う。通常、挑発するのは人間の方で、ワニではない。人がワニの尻尾をつかもうとしたり、日光浴をしているワニのクローズアップ写真を撮ろうとすると、ワニたちは動揺したり、混乱する可能性がある。
さらに悪いことに、人はワニに餌を与えようとする。餌を与えると、ワニは人と食べ物を結び付けるようになる。ワニが最も危険なのはその時、つまりワニが本来持っている人への恐怖心や無関心が消えた時だ。
アンドリュース氏は、もしワニに遭遇しても、慌てず、ワニの縄張りを尊重すべきだと語る。
「例えばカヤックに乗っている時にワニに遭遇したら、そのままこいで通過する。その際、なるべくワニとの距離を取ること」とアンドリュース氏は言う。
「またパドルで水面をたたいてはいけない。そうやってワニを怖がらせて追い払おうとする人がいる」が、実は、それは自分がワニにとって直接の脅威であることを示す行為だ。
「もしワニが何らかの理由でこちらに泳ぎ始めたら(中略)通常は逆の方向に進み、ワニに関心がないことを示すのが良い。あるいは、こいですぐそばを通過してもいいが、ワニは無視すること」(アンドリュース氏)
またワニの子どもたちは決していじってはいけない。その近くに自分の子を守ろうと身構えている母親がいる可能性が高いからだ。
ワニの襲撃を回避するその他の方法
多くの権威あるウェブサイトに、ワニとの危険な遭遇を回避するのに役立つアドバイスが数多く紹介されている。以下はジョージア大学サバンナリバー生態学研究所(SREL)のウェブサイトからの抜粋だ。
・ワニが生息する川や湖にいるアヒルやカメなどに餌を与えてはいけない。
・成体のワニとは18メートル以上の距離を取ること。もしワニがシューっという音を立てて威嚇したり、突進してきたら、ワニとの距離が近すぎるということだ。
・運転中にワニに遭遇したら、停車してワニに道を渡らせること。ワニが最もよく車道を横断する季節は春と夏だ。
・ワニの生息地にいる時はペットや子どもたちから目を離してはいけない。「大型のアリゲーターは家庭のペットと彼らの餌である野生動物との区別がつかない」(SREL)
・水辺やその近くに生い茂る草木の中には入らないこと
フロリダ州魚類・野生生物保存委員会も以下のように勧告している。
・掲示されたエリア外では決して泳がない。泳ぐなら日中に限定すること。ワニは夕暮れと夜明けに最も活発になる。
・魚くずはボートランプ(進水路)やフィッシュキャンプのごみ箱に捨てる。川や湖に投げ入れてはいけない。
また専門家らは、ワニが隣家など、思いもよらぬ場所で歩き回っているのを見かけたら地方自治体や州当局に連絡するよう助言する。自分で対処しようとしてはいけない。