空から降ってきたヘビ、女性の腕に巻き付いてタカと死闘 米テキサス州
(CNN) 米テキサス州に住むペギー・ジョーンズさん(64)と夫のウェンデル・ジョーンズさん(66)は、猛暑の中で除草作業を済ませてから、カジノに出かける予定だった。
夫婦は普段から、同州シルスビーにある所有地の除草作業を分担して行っている。7月下旬のこの日も、いつも通りの作業を行っていた。
異変が起きたのはペギーさんが草刈りトラクターに乗っていた時だった。「いきなり何もない晴れ渡った空から1匹のヘビが降ってきて、私の腕の上に落ちた」
ヘビは黒っぽい色をしていて体長は推定140センチほど。どこからともなく降ってきてペギーさんの腕に絡み付き、離れなくなった。
「すぐに腕を突き出してヘビを払い落とそうとした」とペギーさん。「私が腕を突き出すとヘビが巻き付いて、私の顔を襲い始めた」
ペギーさんが払い落とそうとすればするほど、ヘビはますます固く腕に巻き付いて締め付けてきたという。
ペギーさんは動き続けるトラクターの上で叫び声を上げて助けを求めた。ヘビはまだ巻き付いたままだった。
夫のウェンデルさんは別の場所で除草作業をしており、自身のトラクターの音と近くの幹線道路を走る車の音にさえぎられて、ペギーさんの声は届かなかった。
ペギーさんが毒ヘビにかまれて死ぬかもしれないと思った、まさにその時だった。1匹のタカが舞い降りて、ヘビに襲いかかった。
それでもヘビはペギーさんの腕を離そうとしなかった。
ヘビがあまりにも固く巻き付いていたために、タカがヘビをつかもうとした際にペギーさんの腕は宙にまっすぐ持ち上げられた状態になった。
タカは何度も何度もヘビをつかもうとした。そのたびにタカの羽がペギーさんの顔を打ち付け、目の前の光景がゆがんで見えた。
その間もずっと、トラクターはペギーさんを乗せたままジグザグの走行を続けた。ペギーさんの体の上では自然界の死闘が繰り広げられていた。
過去に何度も、ペギーさんは同じような光景を見たことがあった。タカが急降下して獲物に襲いかかり、有刺鉄線のフェンスの上に獲物を落とした後、獲物を取りに戻ってくる。
しかし自分がフェンス役になるとは思いもしなかった。