牛や羊1万6千頭乗せた船、猛暑の豪沖で3週間以上立ち往生 紅海危機で引き返す
オーストラリア・ブリスベン(CNN) 1万6000頭以上の羊や牛を輸送するイスラエル船籍の貨物船が、猛暑の続くオーストラリアの沖合で3週間以上も身動きできなくなっている。
同船はオーストラリアから中東へ向かっていたが、紅海でイエメンの反政府武装組織フーシに攻撃される恐れがあるとして当局に引き返すよう命じられ、オーストラリア西部沖で停泊を続けている。真夏の猛暑が続く中、オーストラリア政府は生きた家畜を乗せた同船を再び出港させるのか、それとも引き返してオーストラリアに再入港することを認めるのかの決断を迫られている。
オーストラリア農林水産省は1日、一部の動物を降ろして残りを輸出したいという業者の要請について検討していることを明らかにした。
動物保護団体は、動物たちを至急下船させる必要があると訴えている。
オーストラリア政府の発表によると、同船は西オーストラリア州フリーマントルを1月5日に出港して中東へ向かった。
出港から15日目、他船のようにフーシの攻撃が続く紅海を避け、アフリカ大陸を迂回(うかい)する航路に変更したいと求めた同船の要請は退けられた。