オウム向けのタブレットゲーム、快適な使い勝手目指して進む研究 飼い主との絆深める効果も

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オウムがタブレット端末を使ったゲームをより快適に使えるよう研究が進んでいる/Rébecca Kleinberger

オウムがタブレット端末を使ったゲームをより快適に使えるよう研究が進んでいる/Rébecca Kleinberger

(CNN) 賢い鳥であるオウムがタブレット端末を使ったゲームをより快適に使えるよう研究が進んでいる。風船を破裂させるタブレット端末向けのゲームを設計して20羽のペットのオウムからデータを収集したところ、オウムがゲームに興味を示したことから、知能への刺激が利益をもたらす可能性があることが分かった。

しかし、鳥の解剖学的構造は、画面上での操作の障害になった。どのオウムも舌とくちばしを使ってバーチャルの風船を破裂させており、目は画面に非常に近い位置にあることが多かった。その結果、オウムは次の風船を見つけるために首をひねったり、後ろに引いたりしなければならなかった。

オウムを念頭に設計されたタブレット

17羽のオウムが3カ月にわたり、1日30分を超えない範囲でタッチスクリーンと触れ合うという研究をやり終えた。2羽はタブレットに興味を示さなくなって脱落し、1羽にはストレスと不安の兆候が見られた。飼い主は自宅でオウムを無理のないスケジュールに沿って記録を付けた。この研究の筆頭著者で、米ノースイースタン大学の准教授レベッカ・クラインバーガー氏によると、人間の参加者もオウムが関心を持ち続けるよう褒めたり励ましたりする役割を担った。

画面上のターゲットをタップするとき、正確にタップするオウムもいれば、飼い主とのやりとりのほうに夢中になっているオウムもいた。

クラインバーガー氏は、このゲームはオウムが自分だけで遊ぶために使われるのではなく、世話をしてくれる人との交流という社会的文脈を考慮して作られたもので、人間と動物の絆を強化するのにも役立つと語る。

同氏によれば、鳥のためにタブレットの設計を改善する方法の一つは、鳥がどこにいるかをより正確に把握できるようデバイスのカメラを使って調整すること、あるいはオウムがターゲットを見つけやすくできるように、オウムが画面に近づくことを念頭に置いてゲームのレイアウトを作り直すことだという。研究者たちが発見したもう一つの改善点は、オウムが一つの風船を素早く何度もタップしてしまい、明らかに欲求不満になってしまうという問題を解決したことだ。あるオウムは、300ミリ秒に1回しかタップできないようにタブレットを調整したところ、ゲームに興味を示すようになったという。

オウムを幸福にするためのゲーム

ボストン大学で非常勤研究教授を務め、ヨウムの研究を専門とするアイリーン・ペッパーバーグ氏はオウムの飼い主がペットの生活にタブレットを導入する場合、その活動は飼い主とオウムが協力して行うべきだということを覚えておくことが重要だと言う。「ただケージの中にタブレットを入れておくことは、幼い子どもに一日中タブレットを持たせておくようなものだ」

ペッパーバーグ氏によると、どの鳥にもそれぞれ好き嫌いがあり、好きなゲームとそうでないゲームがあるという。飼い主は、鳥がタブレットを使って攻撃的になったり、イライラしたりしないか観察すると同時に、遊ぶ時間を決め、長時間遊ばせないようにする必要がある。

クラインバーガー氏は「テクノロジーが人間の生活を良い意味でも悪い意味でも変えてきたことを考えると、この100年間で私たちの生活がどれほど変わったかは計り知れない」と語った。「私たちの研究の多くは、人間が動物と本来するべき交流を減らすためのシステムを設計することを目的としているのではなく、動物の幸福のために設計された(テクノロジーを使って)倫理的で持続可能かつ有意義な方法で動物の生活を豊かにする(ことを目指している)」

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