最古の現生鳥類の化石、南極で発見

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白亜紀末の南極に生息していたとみられる最古の現生鳥類の想像図/Winton 2025

白亜紀末の南極に生息していたとみられる最古の現生鳥類の想像図/Winton 2025

(CNN) 南極で見つかったほぼ完全な頭骨の化石が、これまで知られた中で最も古い現生鳥類のものであることが分かった。マガモほどの大きさのこの鳥には、現在湖や海に暮らす水鳥との関連が認められる。新たな研究から明らかになった。

6800万年前のこの化石は、ベガビスとして知られる絶滅種のもの。種の生息年代は白亜紀の末で、間もなく巨大隕石(いんせき)の落下により恐竜が絶滅する時期に当たる。

恐竜と生息年代が重なる鳥類の多くは歯を有し、骨を含む尾が生えているなど、現代の鳥とは異なる特徴が見られる。

しかし米パシフィック大学で生物学を専攻するクリストファー・トーレス助教によれば、ベガビスはアヒルくらいの大きさでカイツブリなどの水鳥と同様の生態系に属していたと考えられる。トーレス氏が筆頭著者を務めた研究論文は5日刊行のネイチャー誌に掲載された。

トーレス氏は新たに見つかった頭骨から、ベガビスの顎(あご)の筋肉組織を直接分析できたと説明。その仕組みにより水中で素早く口を開閉し、魚を捕食していたと示唆した。こうした生態は現代のカイツブリなどに広く共通するという。

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