米民間企業の着陸船「アテナ」が月面に到達、状態はまだ確認できず
アルテマス氏はNASAとの共同記者会見でアテナについて「正しい姿勢で月面に着陸したとは思っていない」とした上で、「正確な位置や姿勢を見極めるには、まだデータがそろっていない。現在は写真を収集しており、上空や軌道上から撮影された写真やデータを入手して、今後数日かけて確認する」とした。
「ミッションの内容がどうなるかはそれから見極める」「計画通りにはならないだろう。発電や通信に関して我々が目指したことが全て達成できたわけではない」

米インテュイティブ・マシーンズの月着陸機「オデュッセウス」の着陸支柱を捉えた画像。着陸機は月面にソフトタッチダウンしたが、その後横転した=2月/Intuitive Machines
アルテマス氏はそう語り、それでもアテナは月面着陸に成功したと強調。「宇宙船をフロリダへ送って飛行させ、1週間後に月面で稼働させた。私はそれを成功と宣言する」と力を込めた。
アテナは高さ4.6メートルの着陸船。ファイアフライが2日に送り込んだブルーゴーストもアテナも月の表側に着陸しているが、ブルーゴーストは月の赤道付近、アテナは南極に近い場所に位置しており、互いの距離は3200キロも離れている。
月面着陸は難易度が極めて高く、これまでの試みは政府機関も民間企業も含めて、およそ半分が失敗に終わっている。