肉食恐竜と草食恐竜が水飲み場を共有? 英スコットランドで足跡発見

肉食恐竜と、その餌となる草食恐竜が同じラグーンのほとりに集まっていた可能性があるとの研究結果が発表された/Tone Blakesley/Scott Reid

肉食恐竜と、その餌となる草食恐竜が同じラグーンのほとりに集まっていた可能性があるとの研究結果が発表された/Tone Blakesley/Scott Reid

(CNN) 今からおよそ1億6700万年前、現在の英スコットランドに生息していた肉食恐竜と、その餌となる草食恐竜が、同じラグーンのほとりに集まって水を飲んでいた――。エディンバラ大学の研究チームがそんな研究結果を2日の科学誌プロスワンに発表した。

肉食恐竜ティラノサウルス・レックスの祖先にあたるメガロサウルスの足跡と、首の長い竜脚類の足跡は、スカイ島のトロッターニッシュ半島で見つかった。

研究チームは2019年にまず3個の足跡を発見。ドローンで画像を撮影して足跡のデジタル3Dモデルを作成し、計131個の足跡を記録した。

足跡は1億6700万年前のジュラ紀中期のものだった。当時のスカイ島は現在と違って温暖で湿潤な亜熱帯気候だったと思われ、大きな川の河口付近にラグーンが点在していた。

詳細な足跡が残されていた/Tone Blakesley/Scott Reid
詳細な足跡が残されていた/Tone Blakesley/Scott Reid

竜脚類の歩行速度は人間の半分ほどの時速2.5キロと研究チームは推定。長い首を使って針葉樹などの樹木から餌を捕っていたと思われる。

一方、肉食恐竜のメガロサウルスは時速8キロ前後で移動していたと推定される。

両方の恐竜が同時にこの場所にいた可能性はあるものの、足跡からはラグーン周辺で接触していた痕跡は見つからなかったといい、隣同士で並んでいた可能性は低いと研究者は見る。「もしそうなったら竜脚類は大変なことになる」「獣脚類にとって、ランチの誘惑は大きすぎる」(エディンバラ大学のトーン・ブレークスリー氏)

研究チームは現地調査を続けており、1日にも恐竜の足跡が見つかったという。「もっと多くの足跡が見つかるだろう」とブレークスリー氏は話している。

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