映画「ヘルボーイ」出演の俳優が降板、「白人化」の懸念から

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ハリウッド映画の「白人化」を懸念する俳優が出演作からの降板を発表

ハリウッド映画の「白人化」を懸念する俳優が出演作からの降板を発表

(CNN) リメイク版の映画「ヘルボーイ」に出演が決まっていた俳優のエド・スクラインが28日、自分が演じるキャラクターがアジア系だとは知らなかったとして、降板を表明した。

リメイク版のヘルボーイはデービッド・ハーバーが主演。スクラインはベンジャミン・デミオ役で起用された。

スクラインはソーシャルメディアへの投稿で、出演を承諾した時点ではデミオがアジア系だとは知らなかったと説明し、自分が演じればこの役が「白人化」されてしまうと危惧。「このキャラクターを文化的に正しく演じることが重要だ。その責任を怠れば、アートにおける人種的少数派のストーリーや声がかき消される憂慮すべき傾向が続くことになる」と述べ、自分が降板することによって「ふさわしい配役」への道が開けると期待を示した。

同映画のプロデューサーや配給元は共同声明を発表し、スクラインの決断を全面的に支持。人種の問題を無視する意図はなかったと弁明し、「この役には原作のキャラクターにもっと近い俳優を起用する」と表明した。

ハリウッド映画を巡っては、配役の人選に対してこれまでにないほど注目が集まっている。特に原作の設定が変更される場合にこうした傾向が顕著だ。

マット・デイモン主演の「グレートウォール」やアメリカン・コミック原作の「ドクター・ストレンジ」といった映画は、アジア系俳優が演じるべきとの見方もあった役を白人俳優が演じたとして批判の的になった。

スクラインは「いつかこんな論議の必要性が薄れる日が来ることを願っている」と述べ、今回の作品から離れることは悲しいとしながらも、「この決断でその日が近付くのなら、それは価値のあることだ」と強調している。

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