バンクシーの露店が出現 破格値で販売 NY
(CNN) 英国の覆面ストリート・アーティスト、バンクシーの作品を破格値で販売する露店が13日、米ニューヨークのセントラルパークに出現した。予告も宣伝もないこの日限りの企画で、立ち寄る人もほとんどいないまま終わり、後で知ったファンを悔しがらせた。
バンクシーは神出鬼没の風刺画アーティストとして知られる。10月に入ってからニューヨークに滞在しているとみられ、建物の壁面などに作品を次々と描いて話題を呼んできた。
バンクシー自身がウェブサイト上で公開したビデオによると、セントラルパークの露店で販売した作品は1点わずか60ドル(約5900円)。店番の男性が座る前を、人々が何も気付かないまま通り過ぎていった。4時間後にようやく、1人の客が2点60ドルに値切って購入。その後、ニュージーランド人の女性が2点を正価で買った。
次に立ち止まったのはシカゴ出身の男性だった。「新しい家の壁に何か飾りたい」と、4点買っていった。オークションではいつも数十万ドルの値が付くバンクシーの作品だが、この日の売上げは8点で計420ドルに終わった。サイトには「これは一日限りの企画です。もう露店は出ません」との注意書きが掲載された。
ニューヨーク市内では、街角の作品に集まるファンが互いに顔見知りとなり、ブログなどで情報を交換する動きも出始めている。だが露店の企画ばかりは、だれにも予想できなかったようだ。