サッカー女子W杯 仏代表の拡散動画が発信する力強いメッセージ、豪代表は賞金の男女同額を要求

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アイルランドとの親善試合でプレーするフランス女子代表のウジェニー・ルソメ
選手
/Baptiste Fernandez/Icon Sport/Getty Images

アイルランドとの親善試合でプレーするフランス女子代表のウジェニー・ルソメ 選手 /Baptiste Fernandez/Icon Sport/Getty Images

狙うは世間の認識

広告関係のウェブサイトによれば、オランジュ社とフランスの制作会社Marcel社が目指したのは「つねに選手についてまわる」偏見――女子の試合は男子よりも技術的に劣り、見ごたえもないという偏見を覆すことだった。

「多くのサッカー『ファン』が、女子サッカーを見たことがないのに、選手のレベルについて強固な見解を持っている」と、業界サイトMarketing Communication Newsは報じている。

オランジュ社の広告制作にあたり、プロデューサーは数週間かけてフランスサッカー連盟のアーカイブからフランス女子代表チームの巧みな動きを掘り起こし、男子の試合から「全く同じような動き」を探し出した。

劇的な音楽と観客の歓声を加えて編集された動画を見ると、まるで本物の男子選手のハイライト映像であるかのような印象を受ける。

だが終盤、実は女子代表選手のプレーだったことが種明かしされる。

女子スポーツは男子スポーツよりも劣るので、投資や賞金も少なくて当然だという思い込みはずいぶん前から定着している問題だ。その原因は一部のファンに見られる女性蔑視的な姿勢だ。

2022年、ダラム大学が英国サッカーファン1950人を対象に調査したところ、いまだにサッカーファンの間では「あからさまな女性蔑視的態度」が圧倒的多数を占めていることが判明した。

調査を行ったステイシー・ポープ氏はThe Conversationに投稿し、女性蔑視的な人々は女子スポーツが劣っていると考え、女子の試合中継を「積極的差別(訳注:少数派への差別を是正するために講じられる優遇措置。これを多数派に対する逆差別と批判する動きもある)」「ポリティカル・コレクトのたわごと」ととらえていると主張した。

「スポーツにおける性差別や女性蔑視をなくすためには、単に女性の露出を増やすだけでは不十分だ」「ピッチの内外で平等と正義を果たすためには、ジェンダー革命を起こす必要がある」(ポープ氏)

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