スタローン映画の仏語吹き替え、死去した担当俳優の声をAIで再現も娘が批判

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スタローン映画の仏語吹き替えを担当した俳優の声がAIで再現され、物議を醸している/Ryan Emberley/Getty Images

スタローン映画の仏語吹き替えを担当した俳優の声がAIで再現され、物議を醸している/Ryan Emberley/Getty Images

(CNN) 英語からフランス語に吹き替えられた映画で長年、シルベスター・スタローンの声を担当してきた俳優が死去したことに伴い、スタローン主演の新作映画「アーマー」で使用するため、この俳優の声がAIで再現された。しかし娘はこれを批判している。

昨年2月に死去した俳優アラン・ドーバル氏は長年にわたり、スタローンが演じた「ロッキー」や「ランボー」の吹き替えを担当してきた。AIスタートアップの英イレブンラボは、1月10日にX(旧ツイッター)への投稿で、ドーバル氏の声を再現したことを明らかにした。この投稿は後に削除されている。

この投稿に対してドーバル氏の娘でフランスの女男平等・差別対策担当大臣を務めるオロール・ベルジェ氏は、「試行には同意する。試行のみ」とコメント。イレブンラボが事前にベルジェ氏やベルジェ氏の母親の許諾を得ることなく、複製したドーバル氏の声を使用したり公開したりすることがあってはならないと論じ、「私がこの公開を認めたことはない。父も決して認めなかっただろう」と訴えた。

イレブンラボは13日、AIを使ってドーバル氏の声を再現する計画が進んでいることを確認した。

その上で、同氏の声を残すために遺族と協力すると説明。「品質基準が満たされなければ、映画は従来の吹き替えで公開する。AI吹き替えを使用するかどうか、どう使用するかの決定権は遺族にある」とした。

映画「アーマー」は米国で昨年11月に公開され、フランスでは今年3月にアマゾンで配信される。スタローンは不審な荷物の配達を担う装甲車の運転手を演じている。

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