人権団体がウーバーを訴え、車椅子対応のサービス不備で
ニューヨーク(CNNMoney) 米人権擁護団体「平等権利センター」は28日、配車サービス大手ウーバーを相手取り、障害を持つ人々に対して首都ワシントンで適切にサービスを提供しなかったとして訴えを起こした。
訴状によれば、ウーバーは、運輸会社は全ての人に平等にサービスを提供しなければならないとする連邦法と、首都ワシントンの人権条例に違反しているという。
ワシントンで営業しているウーバーの3万台の登録車両のうち、折りたたみのできない車椅子を乗せられる車は1台もなく、あったとしてもアプリにはそのことを知らせる機能がないという。
ウーバーには、外部業者の車椅子対応車両を呼ぶためのオプションサービスがある。だが平等権利センターが調査したところ、待ち時間は一般的なサービス利用と比べて平均8倍長くなったという。
ウーバーが車椅子対応車両の増加を妨げている面もあると同センターは主張している。例えばワシントンにおいて同社の配車サービス「ウーバーX」に登録するには、車に4人が座れるシートが必要で、一部の障碍者向け車両は登録ができないという。
訴状では、「ウーバーが車椅子対応車両を受け入れられないような、技術的・実用的な理由はない。また、受け入れたところで同社のサービスを根本的に変えたり、過度の負担になったりするわけではない」と主張している。
昨年10月にも、シカゴで今回と同様の訴訟が起こされている。その後ウーバーは、車椅子対応車両の運転手への報奨金や、対応車両のレンタルなどの対策を打ち出している。