フェイスブック、「故意に」法律違反 英議会が非難
ロンドン(CNN Business) 英議会の委員会は18日、米フェイスブックがデータのプライバシー保護や市場競争を規定した複数の法律に「意図的に」違反していると非難した。また同社のザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)が委員会での証言を拒んでいることについて、議会に対する「侮辱」だとの見解を示した。
英議会のデジタル・文化・メディア・スポーツ委員会が報告書をまとめた。それによると、フェイスブック内部の大量の電子メールを検証したところ、データのプライバシー保護にかかわる法律並びに競争法に対する「意図的かつ十分認識したうえでの」違反が明らかになったという。
具体的にはユーザーの個人情報設定を無視してアプリ開発業者にデータを流す一方、特定の業者にはデータを渡さず廃業に追い込むといった違反行為を突き止めたとしている。
そのうえで報告書は「フェイスブックなどの企業が、オンライン世界における『デジタルギャング』のように振る舞うのを許すべきではない。自分たちは法律を超えた存在だなどと認識させてはならない」と強調した。
報告書の公表を受け、フェイスブック側は上記の法律に違反したとの見方を否定。英国部門の幹部が声明を出し「プライバシーに関する発効中の法律を支持する」立場を示したほか、「意義のある規制」には前向きに対応する構えを見せた。
委員会ではフェイスブックの問題のほかにも、オンライン上の虚偽情報拡散への対抗措置として、ネット大手に対し法的強制力を持つ倫理規定を制定するといった提言や、独立した規制当局によるハイテク企業の監視の必要性などが議論された。