米国務省、ビザ申請者にSNS情報の提出義務付ける措置を開始
ワシントン(CNN) 米国務省はこのほど、米国ビザ申請者の「大部分」に対し、ソーシャルメディアのアカウント情報提出を求める措置を開始したと発表した。
米国ビザの申請者ほぼ全員を対象に、ソーシャルメディア情報の提出を義務付ける計画は、昨年3月に発表された。
国務省の発表によると、移民ビザ、非移民ビザとも、申請様式を改訂し、ソーシャルメディア情報を含めて記入を求める項目を追加した。
今回の措置は、トランプ大統領が米国への入国者に対する審査について2017年に出した覚書と、同じころにイスラム教国から米国への入国を規制する目的で出された大統領令の条項に基づく。
CNNはこれについて、約1500万人が影響を受けるとの見通しを伝えていた。
人権団体の米自由人権協会(ACLU)は昨年の声明で、「言論の自由を萎縮させることによって、移民や米国民の権利が侵害される。申請者はインターネット上での自分の発言が、政府当局者によって曲解されたり誤解されたりしないかと思い悩まなければならない」と指摘していた。
国務省では、従来から記入を求めていた連絡先情報や渡航履歴、家族に関する情報、過去の住所などに加えて新たな情報の提出を求める理由について、申請者の審査と身元確認を強化するのが目的だと説明している。