アリババ創業者マー氏が公の場に 浙江省の学校を訪問
香港/北京(CNN) 中国のネット通販大手アリババグループの創業者で、最近は日本などに滞在していたとされるジャック・マー氏が、中国で公の場に姿を見せた。
アリババが出資する浙江省の杭州雲谷学校を訪れ、生徒や教師らと語り合う場面が紹介された。
同校は27日、中国の対話アプリ「微信(ウィーチャット)」のアカウント上で、マー氏が現場の責任者らと教育の将来について語り合ったと報告。訪問の目的は、技術革新が教育にもたらす「課題と機会」を協議することだったと述べた。
2020年にマー氏が中国の金融規制当局を批判した後、政府はアリババ傘下の金融企業、アント・グループの新規株式公開(IPO)を阻止し、IT業界を厳しく締め付け始めた。同氏はそれ以来、公の場にほとんど出ていなかった。
最近は友人の孫正義・ソフトバンクグループ会長兼社長がいる日本や、香港に滞在中とも伝えられていた。
中国政府はこのところ、IT業界への締め付けを緩めているとの見方もある。今月就任した李強(リーチアン)首相は経済回復を重視し、実業界との融和姿勢を打ち出している。
政府は一方で、アリババ傘下企業などの黄金株(拒否権付き株式)を取得するなど、水面下で影響力を強めている。