人の脳にチップ埋め込み、マスク氏のニューラリンクが初の臨床試験

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マスク氏はニューラリンク初の製品は「テレパシー」と呼ばれるとした/Joel Sagat/AFP/Getty Images

マスク氏はニューラリンク初の製品は「テレパシー」と呼ばれるとした/Joel Sagat/AFP/Getty Images

(CNN) 起業家イーロン・マスク氏が創設した新興企業ニューラリンクが、初めて人の脳にチップを埋め込む手術を行った。マスク氏が30日、X(旧ツイッター)の投稿で明らかにした。

手術は28日に行われ、患者は順調に回復しているという。

ニューラリンクは、脳に埋め込むチップや手術器具の安全性と機能性についての研究を承認されていた。

マスク氏は初期段階の成果として、「有望な神経スパイク検出」がみられたとしている。

ニューラリンクの初の製品は「テレパシー」と呼ばれるとマスク氏は説明。まずは四肢が使えなくなった患者を対象にすると述べ、「例えばスティーブン・ホーキング氏が、高速タイピストや競売人より速くコミュニケーションできることを想像してほしい。それが目標だ」とした。

ニューラリンクはチップを埋め込んで人の脳とコンピューターを接続する技術の開発を5年がかりで進めてきた。しかし2022年、ゲームをさせようとしたサルが死んだことで批判の的になった。

昨年5月、米食品医薬品局(FDA)はニューラリンクによる人の臨床試験を承認。数カ月後、同社は脊髄(せきずい)損傷や筋萎縮性側索硬化症(ALS)による四肢まひの患者を募り始めた。

同社の昨年9月のブログによると、臨床試験はニューラリンクが実施する「PRIME研究」の一環で、チップ埋め込みや手術ロボットの安全性を検証し、装置の機能性をテストする目的で行う。

患者は脳の動く意思をつかさどる部分にチップを埋め込む手術を受ける。チップはロボットによってインストールされ、脳の信号を記録してアプリに送信する。まず最初の目標は、「コンピューターのカーソルやキーボードを思考だけで操作できるようにすること」と同社は説明している。

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