脳インプラントの被検者、思考だけでマウス操作可能に イーロン・マスク氏語る

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マスク氏は脳にチップを埋め込んだ被験者が思考でコンピューターマウスを操作できるようになったと発表した/Nathan Laine/Bloomberg/Getty Images

マスク氏は脳にチップを埋め込んだ被験者が思考でコンピューターマウスを操作できるようになったと発表した/Nathan Laine/Bloomberg/Getty Images

ニューヨーク(CNN) 米起業家のイーロン・マスク氏は、同氏の新興企業ニューラリンクが初めて脳にチップを埋め込んだ臨床試験の被験者について、思考だけでコンピューターマウスを操作できるようになったと発表した。脳インプラントの手術はニューラリンクが1カ月ほど前に行っていた。

マスク氏は19日に開かれたイベントの中で、「経過は良好だ。患者は完全回復した様子で、考えるだけでマウスを操作したり、画面上でマウスを動かしたりできる」と語った。

その上で、「思考によってできるだけたくさんのボタンを押してもらおうと試みている。今取り組んでいるのは、マウスの左クリック、右クリック、マウスボタンの上下ができるようになることだ」「クリックしてドラッグするためには、マウスのボタンを押し続ける必要がある」と説明した。

同社初の臨床試験の初期段階の成功は、動けない患者やコミュニケーションができない患者の人生を一変させ得る技術が実験段階から実用段階へと移る節目となる可能性がある。

ただしマスク氏は、具体的な詳細や手術の成果を裏付ける証拠はほとんど明らかにしておらず、ニューラリンクも現時点で取材に応じていない。

ニューラリンクは思考に合わせてコンピューターを操作できるようにすることを目指している/Gabby Jones/Bloomberg/Getty Images
ニューラリンクは思考に合わせてコンピューターを操作できるようにすることを目指している/Gabby Jones/Bloomberg/Getty Images

ニューラリンクの脳インプラントが普及するためには、まず規制当局の承認を得る必要がある。

同じような研究は他社も進めており、先行するシンクロンは2021年から被験者を募ってインプラントの埋め込みを行っている。

同社は今年に入り、過去に「重度のまひ」症状があった被験者全員が、脳インプラントでコンピューター機器を操作して、ショートメールや電子メールの送信、ネット通販利用といった「日常的なデジタル活動」ができるようになったと発表していた。

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