世界最大規模の機内食工場、その驚愕のスケールとは
機内食に関してよくある不満は、機内食のメニューは変わらず、乗客はいつも以前食べたのと同じ食事を食べるはめになるというものだ。
この点についてハイマイヤー氏は「われわれは毎月メニューを変更しており、提供するメニュー項目は年間7000種類に及ぶ。ファーストクラスだけで、254種類のスープを用意している」と指摘する。
しかし、それだけ膨大な量の食事の準備には、当然、食の安全に対する非常に大きな責任を伴う。
工場の中でも、その規模に最も感動させられるのが調理場だ。500人のシェフが、膨大な量の生鮮食品を調理し、それらを超急速冷凍庫で冷凍する。
ハイマイヤー氏はこの点についても「われわれは完全なトレーサビリティーを確保している」とし、「すべてのフライトで提供するすべての料理に使用されるすべての食材を把握している」と付け加えた。
総工費1億5900万ドルのEFCの工場見学ツアーは、事前に厳格な安全基準を満たさないと参加することすらできない。ツアーの数週間前にアンケート用紙に記入し、当日、受付でパスポートを預けた後、空港式のセキュリティーチェックを受ける。そしてヘアネットとコートを装着し、最後のセキュリティーチェックを受けた後、さらに複数の扉を通過する。
この工場では、毎日300万点もの使用済みの食器や器具が分類、洗浄されている。飛行機から回収されたトロリーは、この工場ですぐに食べ物用、飲み物用、免税品用に分別され、500人の作業員が操作する専用の機器の中で洗浄される。