世界最大規模の機内食工場、その驚愕のスケールとは
ワインの品質管理について、ハイマイヤー氏は「われわれは大量のワインを試飲している。3週間おきに、試飲パネルとともに世界中のワインを試飲する」と語る。
「そして、2~3カ月に1度、より公式な試飲会が行われ、ティム・クラーク・エミレーツ航空社長も参加する。この試飲会で、ファースト、ビジネス、エコノミーの各クラスで提供する新しいワインをチェックする」(ハイマイヤー氏)
最後の重要な質問は、世界中のフライトの乗客が関心を持っていることだと思うが、2002年物のソーテルヌや2003年のドン・ペリニヨン・ロゼといった高級ワインを乗客がグラスの半分しか飲まなかった場合、ボトルに残っている酒はどうなるのか。流して捨ててしまうのか。
この点についてハイマイヤー氏は「ターンアラウンド・タイム(航空機が着陸してから再び出発するまでの時間)次第だ。製品の品質は極めて重要だが、ワインを廃棄しないためにできる限りの努力をしている」と語る。
「ワインを正しく保存できないくらいなら廃棄した方がいいという残念な決断を下さなくてはならない場合もあるが、一般に、ターンアラウンド・タイムが短い場合は、ワインを最高の状態に保つために機内であらゆる対策を講じる」(同氏)