コロナ時代のエコノミー座席、「快適さ重視」のアイデア
(CNN) 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、今後再開する空の旅も様変わりが予想される。英国の新興企業が考案したエコノミークラスの座席は、快適な乗り心地を重視しながら隣同士の距離を確保するデザインだ。
ロンドンに本社を置くユニバーサル・ムーブメントは昨年12月、快適に眠れるエコノミーの座席として、背もたれにパッド付きのパネルが収納された「インタースペース」を発表していた。
新型ウイルスの感染拡大で旅客機の運航がストップした後、再開に向けて考案したのが、このデザインを応用した「インタースペース・ライト」だ。
新たなデザインは、3席が並ぶ列の中央の座席にキットを取り付ける方式。不要になれば取り外すこともできる。
創業者のルーク・マイルズ氏によると、透明な仕切りのように医療用の印象を与えないよう配慮した。座席と同じ素材の生地を張るのが望ましいとされる。
離着陸の前後は座席のひじ掛けを下げておく必要があるが、それ以外の時は1人の乗客がそれぞれエコノミー1.5席分のスペースを使える。荷物を置いてもいいし、ゆったりした乗り心地を楽しむのもいいだろう。
同社はすでに座席メーカーのサフランと正式に提携。秋までには一部の旅客機に導入される可能性がある。
サフランは新型ウイルス対策として、このほかに食事用トレイをペダルで広げる仕組みなども検討しているという。
世界の航空会社で構成する国際航空運送協会(IATA)は、中央の座席を不使用とする案にはコスト面から賛同できないとの立場だ。しかしサフラン幹部は、インタースペース・ライトが有力候補になるとの見方を示している。