顔にマスクのペイントで入店、ユーチューバー国外退去の可能性 バリ島
(CNN) インドネシア・バリ島でこのほど、ユーチューバー2人が顔にマスクのペイントをして店舗に入るいたずら動画を投稿する出来事があった。バリ島ではマスク着用が義務付けられている。
ジョシュ・ペイラー・リン氏とレイア・シー氏は既に地元政府よってパスポートを押収されたとされ、国外退去の処分となる可能性がある。
動画ではまず、シー氏が食料品店に入ろうしたものの、マスクを着用していないとの理由で追い返される様子が映っている。続けて、リン氏がシー氏の顔にマスクのペイントを塗ったところ、今度は入店に成功した。
動画は今月22日に投稿されると拡散。リン氏はユーチューブ上で340万人のチャンネル登録者を持つ。
インドネシアはマスク着用令を厳格に施行してきた。警察は1回目の違反で罰金を科し、2回目の違反で外国人を国外退去させることができる。
リン、シー両氏は1回目の違反だが、動画をめぐる騒ぎに大きな注目が集まったことから、バリ当局がパスポートを没収した。警察によると、リン氏は台湾出身で米国在住との情報があり、シー氏(ネット上での名前は「リシャ」)はロシア国籍だという。
当局報道官は地元メディアに対し、「国外退去させるかどうか判断するため、入管と共同で2人を調査する」と明らかにした。
騒動の後、リン氏はユーチューブから動画を削除。24日にはインスタグラムに、同氏とシー氏、弁護士がいたずらについて謝罪する動画を投稿した。
インドネシアでは新型コロナウイルスの感染者が165万1794人、死者が約4万5000人に上る。バリ島は観光業への依存度が高く、昨年9月までに外国人訪問者の受け入れを始めたい考えだったが、感染状況を踏まえ今のところ確固とした再開計画は示していない。