世界最大の双発プライベートジェット向け超豪華内装、その驚きの中身とは
広いダイニングエリアは「マジュリス(中東の伝統的な集会場や会議場を意味する)」として機能し、11のシートのほか、テーブルの中に完全に収納可能なモニターなど、さまざまな特徴があるという。
またキャビンの後半部分には、ゲストや代表団向けのデラックススイートを六つ、エグゼクティブエリアにはビジネスクラス相当の追加座席32席を備え、さらに機体後部にはプレミアムエコノミークラスのキャビンに似た「オントラージエリア(側近向けのエリア)」もある。
製品化は数年後か
長く待ち望まれていた世界最大の双発ジェット機777Xは、2025年の就航が予定されている。よってCelestialSTARは、現時点では、あくまで紙上のアイデアにすぎない。
しかし、この777Xを最初に運航する航空会社の一つであるルフトハンザは、CelestialSTARは777Xの実際の仕様に基づいており、顧客から注文を受ければ、その通りに仕上がるとしている。
ガシム氏によると、ルフトハンザ・テクニックはこれまで、さまざまな型のボーイングBBJ150機以上の内装を手掛けてきたが、顧客と秘密保持契約を結んでいるため、公開できなかったという。
「だからこそ、このような概念デザインを考案することにより、(顧客に)何が可能かを示し、議論する際の基礎を作ろうと考えた」(ガシム氏)
ドバイ・エアショーでは、潜在的な顧客や興味のある来場者は、仮想現実(VR)でこれらのデザインを体験することができた。ただ製品化にはもう少し時間がかかる。
ルフトハンザ・テクニックのもう一人のセールスディレクター、クレメンス・シュレッテル氏は「実際にそのような航空機を組み立てるにはかなり時間がかかる」とし、「おそらく最初の完成品が顧客に納品されるのは2027年か28年になるだろう」と付け加えた。
シュレッテル氏によると、総費用は、航空機にCelestialSTARのキャビンを実装する費用が1億3000万~1億6000万ドルで、それに航空機自体の価格、約4億5000万ドルが加わるという。