歯科医院で数十人が肝炎に感染か 米オクラホマ州
(CNN) 米オクラホマ州の歯科医院で診療を受けた患者数十人がC型肝炎やB型肝炎に感染していたことが17日、明らかになった。
問題となっているのは、同州タルサにあるスコット・ハーリントン医師の歯科医院。消毒などの規則違反が発覚し、これまでに3200人以上の患者がエイズウイルス(HIV)とB型肝炎、C型肝炎の検査を受けていた。
オクラホマ州とタルサの衛生当局によれば検査の結果、57人がC型肝炎、3人がB型肝炎に感染していたという。
少なくとも1人がHIV陽性だったと伝えられているが、感染が2人以下の場合には公表しないというオクラホマ州の規定により、正式な発表はされていない。
衛生当局によれば、これが問題の歯科医院で起きた感染なのか、またそうであればこのうち何人が治療中に感染したのかは不明だ。今後はハーリントン医師による歯科手術と感染の因果関係を調べるため、陽性だった人々への踏み込んだ聞き取り調査を行うという。
これまでの捜査で、射針の不適切な扱いのほか、無免許の従業員が点滴を行うなど、多くの衛生規則違反が見つかっている。州歯科委員会のスーザン・ロジャース委員長に言わせれば、この歯科医院では「血液感染する病原体に対する基本的かつ一般的な対策」すら行われていなかった。
薬品棚はカギがかかっていないばかりか適切な管理もされていなかった。そのため1993年に使用期限を過ぎた古い薬が残っていたり、2012年にも患者にモルヒネが投与されていたりするのに、09年以降モルヒネの配達を受けた記録がないといった問題が明らかになっている。
ハーリントン歯科医は自発的に歯科医師免許を返上した。