シリアでサリン使用の可能性、米政府
米政府は引き続き情報収集を続ける一方で、国連による徹底調査を求めている。発表を受けて与野党双方の議員からは、米国が行動を起こす必要があると訴える声が相次いだ。
米国務省のベントレル報道官は、同盟国と連携して事実関係の確認に当たっていると述べ、今回の情報分析の結果は「我々が必要とする最終的な裏付けのある事実」には当たらないと指摘。「事態の深刻さに照らして、可能な限り最高レベルの確信が必要だ」と強調した。
ベントレル報道官によれば、国連の調査団が現地入りする準備は整っているが、アサド政権が抵抗している状況だという。
英外務省も25日、シリアでサリンが使われたことを示す「限定的ながら説得力のある」証拠を手にしたと発表。アサド大統領に対し、国際調査団による調査を認めるよう要求した。
シリア反体制派でつくる「自由シリア軍」の幹部はCNNの取材に対して24日、同国政府がホムズやアレッポ、首都ダマスカス郊外のオタイバなどで化学兵器を使ったと話した。被害に遭ったとされる人を医師に診察させ、土壌と血液のサンプルを採取したといい、「サンプルを検査した結果、政権が化学兵器を使ったことがはっきりした」としている。