シリアでサリン使用の可能性、米政府
(CNN) ヘーゲル米国防長官は25日、米情報当局はシリアで猛毒のサリンが化学兵器として使われたことを示す証拠をつかんだと語った。化学兵器の使用は小規模だったとされる。英国も同日、シリアで化学兵器が使われたとの見方を示しており、今後の国際社会の出方が注目される。
オバマ大統領は先に、化学兵器の使用を「越えてはならない一線」と位置付け、シリアがこれを踏み出せば、米国は介入強化を辞さない姿勢を示してきた。
しかしヘーゲル長官は、結論を出すのはまだ時期尚早だと述べ、あらゆる情報を集めて事実関係を確認する必要があると指摘。「何が起きたのか、誰に責任があるのかといった詳細についてはまだ調査中だ」と語った。
ヘーゲル長官の発表を前に、米政府は議会に宛てた書簡で情報分析の結果を報告し、「信用度には幅があるが、シリア政権がシリア国内で小規模の化学兵器を使ったとの結論に至った。具体的にはサリンが使われた」と説明した。化学物質の入手経路などは不明で、サリンが使われた状況や、アサド政権の関与についても分かっていないとしながらも、「シリアで化学兵器が使われたとすれば、アサド政権が出所となった可能性がかなり大きい」とした。
化学兵器が使われたとの判断は、「生理学的サンプル」が1つの根拠になったという。