「便乗」のゴルフ場や空港消火訓練に批判 米テロから12年
(CNN) 米中部ウィスコンシン州ベローナにあるゴルフ場は12日までに、12年前に米同時多発テロが起きた11日に9ホールを利用したゴルファーに「9.11」ドルの割引料金などを提供する広告を地元紙に掲載したことを謝罪した。
同時テロの犠牲者を追悼するための割引と説明したが、同ゴルフ場のフェイスブックには「嫌悪すべき」「国家の悲劇を利用している」などの反発が殺到、殺害の警告も受けていた。
ただ、今回の広告については「うっかりミス」「外部の者が怒りを煽っている」などの弁護論も投稿された。
ゴルフ場「タンブルダウン・トレイルズ」による広告は9日の掲載で、カート付きで「1人9.11ドル」「18ホールで1人19.11ドル」などとしていた。反発を受け、フェイスブックや代表電話で10日に謝罪した。安全対策として11日は閉鎖する可能性にも触れた。
一方、東部のマサチューセッツ州港湾公社は11日、ボストンのローガン国際空港で同日実施した消火訓練を謝罪する声明を発表した。
訓練はソーシャルメディア上で批判を受け、同州のパトリック知事は「馬鹿なことをする。最悪のタイミング」と切り捨てていた。
訓練に伴い空港内では煙が上がるなどしていたが、同港湾公社は「9月11日の事変に思いを向けている人々を傷付けたかもしれない」などと謝罪した。米同時多発テロでは、ローガン空港を離陸したアメリカン航空などの旅客機2機がテロリストに乗っ取られ、ニューヨークの世界貿易センタービルに突っ込んでいた。
ボストン消防署の報道担当者は11日、今回の訓練には関与していないとし、空港配備の消防隊が勝手に使われたと主張した。