トランプ氏めぐり保守系メディアが二分 米大統領選
チャールズ・クラウトハマー氏:やはりツイッター上でトランプ氏の批判の標的となっている。同氏が8月上旬、クラウトハマー氏の「好意的なコメント」に謝意を表明したことで、攻撃はいったん収束。
だが数日後、共和党候補が初めて一堂に会したテレビ討論会をめぐりトランプ氏が不満をもらしたことに対し、同氏の「タフガイ」のイメージにそぐわないとクラウトハマー氏が述べ論戦が再燃。トランプ氏はツイッターで、フォックス・ニュースは同氏を解雇すべきだと攻撃した。
グレン・ベック氏:フォックス・ニュースの元司会者で、トランプ氏が保守派識者の支持を集めている状況に困惑。フェイスブック上でハニティ氏らの支持に異論を唱え、「みな優秀な人たちだ」「私は何を見逃しているのだろうか」と述べた。
ベック氏は17日にもハニティ氏の番組に論及。「民主党支持者と自己規定することが多かったトランプ氏の過去の言動を見て、なぜ保守派が彼を味方だと思えるのか理解に苦しむ」と述べた。
ビル・クリストル氏:保守派の週刊誌「ウイークリー・スタンダード」の編集者。トランプ氏はジョン・マケイン上院議員のベトナム戦争従軍に関し辛らつなコメントを表明したことで、クリストル氏の支持を失った。
クリストル氏はマケイン議員に関するコメントがトランプ氏に打撃を与えると予想。これは外れたが、依然としてトランプ陣営の失速を予想している。
米紙ウォールストリート・ジャーナルの論説面:同紙の論説委員はトランプ陣営に批判的であり、同紙を所有するルパート・マードック氏がトランプ氏の選挙戦追放を画策しているのではとの臆測を呼んでいる。
マードック氏は7月、トランプ氏が国を「うろたえさせている」と言及。だが最近、電話で会談し、批判の調子を和らげた。
ただ同紙の論説面は依然として追及を緩めず、8月17日付の紙面では、トランプ氏の移民政策を支持すれば共和党が「強制送還党」になるとする社説を掲載した。