102階建てビル計画、航空当局が「危険」指摘 米シアトル
(CNN) 米ワシントン州シアトルの中心街で102階建ての高層ビルを建てる計画に、連邦航空局(FAA)からストップがかかった。航空機の交通に影響が及ぶ恐れがあるという。
「4/C」と呼ばれるこのビルは中心街の空き地に建設され、オフィスやアパート、ホテル、小売店などが入る予定。高さ339メートルと、同市内で一番高い「コロンビア・センター」を超える高層ビルとなる計画だった。
しかし予定地が同市周辺の空港や航空機大手ボーイング本社に近いことから、FAAが4日、計画を申請したフロリダ州マイアミのクレセント・ハイツ社への通知で、「推定される危険」を指摘した。
CNNが閲覧した同通知によると、FAAは航空機の通る空域や管制施設に物理的、電磁波的な悪影響が及ぶ恐れがあると懸念を示している。ビル自体に加え、建設工事に使われるクレーンが、近くにある医療センターのヘリコプターの妨げとなることも考えられるという。
FAAは、ビルの高さをコロンビア・センターより低い152メートルにとどめれば障害物としての基準を下回り、建設を認めることも可能としている。FAAと業者側の話し合いは現在も進行中とされ、今後の行方が注目される。