自己啓発の「火渡り」、30人やけど 米
(CNN) 米テキサス州ダラスの消防当局などは25日までに、同国の著名な自己啓発運動の提唱者が主催する、燃える炭火が敷き詰められた上を歩いて渡る行事に参加した少なくとも30人が軽度のやけどを負い、病院で手当てを受けたと報告した。
この「火渡り」の行事は、トニー・ロビンズ氏が催したもので、恐怖心を力に変える効果を狙ったもの。同氏の公式サイトは、火渡りを耐えられれば全てを耐えられる象徴的な経験になるとしている。
ダラス市の消防当局によると、同氏主催の一連のセミナーは展示会や会議用などの複合施設で開かれ、7000人以上が参加。少なくとも30人が軽度のやけどを負い、5人が入院したという。やけどの被害者が搬送された大学病院当局者は、負傷の程度は軽く、手当てを受けた被害者は退院したと述べた。
ロビンズ氏の広報担当者はCNNの取材に、セミナー参加者のやけどについては言及しなかったが、火渡りの行事は過去35年間続けられていると指摘。痛みが訴えられるなど不測の事態に備え、訓練を受けた医療要員や行事スタッフが待機し迅速かつ簡易な手当てを施す態勢を取っていると述べた。
ただ、セミナー参加者の1%以下が日焼けに似た症状を訴え、アロエでの治療を受けるのは珍しいことではないとも述べた。
ダラス市の消防当局の報道担当者によると、ロビンズ氏側は今回の火渡りの実施に必要な許可をもらっていた。消防当局者の2人も行事に立ち会っていたという。