7月に病院に行くべきでない理由は? 米研修医の経験
看護師はヤン氏の手をつかむと、電極を動かして患者の胸の別の場所に当てさせた。あと1秒遅かったら、患者の肝臓に電気ショックを与えてしまうところだった。
ヤン氏はもう1度「離れて」と指示し、除細動ボタンを押した。
患者は軽いけいれんを起こし、心臓モニターの数値は一時的に乱れて止まった。しばらくすると、新しい鼓動が現れ、やがて心拍は正常に戻った。
患者は助かった。
間もなく数人の研修医が駆けつけてヤン氏と交代。控室に戻ったヤン氏は、医学書を取り出して夜が明けるまで読み続けたという。
「医師でもプロになるためには学習や研修を必要とする。インターンは新人であって、熟練のベテランではない。経験には時間を要する。7月に病院に行く羽目になった場合は、新人インターンに忍耐と尊敬を持って接してほしい。そして彼らが自分のやっていることを分かっているかどうか、看護師に確認するように」。ヤン氏はそうアドバイスしている。
※この記事は2011年に最初に出稿されたものです。