米海兵隊総司令官、隊員のケータイ利用に苦言 「位置ばれる」

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米海兵隊のロバート・B・ネラー総司令官

米海兵隊のロバート・B・ネラー総司令官

(CNN) 米海兵隊のロバート・B・ネラー総司令官は11日までに、米シンクタンクで行った講演で、海兵隊員は携帯電話の利用を控え、隠密行動を旨とした従来の海兵隊の姿勢に立ち戻る必要があるとの認識を示した。

ネラー司令官の発言は、米ワシントンに本拠を置くシンクタンク「戦略国際問題研究所」(CSIS)で9日、遠征型の戦闘の将来像について講演した中で述べたもの。今日の海兵隊は現代の便利な生活に浸りきっており、戦場で破滅的な結果を招く恐れがあると述べた。

ネラー司令官によれば、海兵隊と海軍の過去の演習では、隊員による携帯電話の利用で敵に自陣の位置を知られかねない場面が見られた。前線での戦闘任務に従事することを念頭に置いた大規模部隊、海兵遠征軍(MEF)でもこうした事例があったという。

MEFの本部で最も大きな電磁波が放出されているのは兵員宿舎のエリアで、誰もが携帯電話の電源を入れていたためだと指摘。「全員の携帯電話を取り上げる必要があるのではないか」「馬鹿げた提案のようだがそうではない」と問いかけた。

その上でネラー司令官は、海軍では敵に部隊を捕捉されにくくするため、現代の電子機器への依存を減らす計画に着手していると言及。GPS(全地球測位システム)の代わりに星を頼りに進軍する方法を改めて習得する例を挙げた。ただ、ネットやGPSの利用が浸透する現代では、こうした計画の実現は困難になっているとの認識も示した。

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