新入国禁止令差し止め、トランプ氏が「司法行き過ぎ」と批判
(CNN) イスラム圏6カ国を対象とする入国禁止の新大統領令を巡り米ハワイの連邦地裁が言い渡した執行差し止めの仮処分について、トランプ大統領は15日夜にテネシー州ナッシュビルで行った演説で、「悪い、悲しいニュースだ」と批判した。
トランプ大統領は、「裁判官が執行を停止させた大統領令は、最初の大統領令の内容を薄めたバージョンだった」と述べ、「多くの人の意見では、この判断は前例のない司法の行き過ぎだ」と主張した。
ハワイ連邦地裁のデリック・ワトソン裁判官は15日に言い渡した判断の中で、トランプ大統領の過去の発言を引き合いに、大統領令の背後には「宗教的憎悪」があると指摘。トランプ氏が昨年のCNNのインタビューで語った「米国に対して憎しみを持つ人々をこの国に来させるわけにはいかない」という発言も引用していた。
また、大統領令を起草したといわれる側近のスティーブン・ミラー氏が2月のインタビューで、最初の大統領令と新しい大統領令の間に大きな違いはないと語った発言も引用。ワトソン裁判官はそうした一連の発言について、「大統領令が定める非宗教の目的に背くものだ」との判断を示した。