妻の養護施設入所を勧められた夫、代わりに世界旅行へ連れていく
ハンディを持った人への対応は世界各地で異なる。2人は旅行中、多くの壁にぶつかってきた。
欧州の列車は常に車椅子を持ち込めるとは限らず、ドナさんが貨物収容部に乗ったこともある。オーストラリアの地方部では空港にタラップがなく、フォークリフトで降機した。アイルランドのホテルはハンディを持った人も利用可能な部屋だったが、入り口が狭すぎて車椅子で入れなかった。
「愛を実現するのは多くのものが必要だ」「忍耐と理解、優しさが必要になる」(アンディさん)
旅行の費用は自分たちの貯金でまかなってきたが、蓄えは減っている。それでも2人は楽観的だ。少しばかりの支援があれば、いつの日かスカンジナビア半島にたどり着くこともできるかもしれない、と。
「一歩ずつ進んでいくこと、それが目標でした。つまり生き続けること、そして人生を楽しむことです」