ビンラディン殺害指揮の元米軍司令官、トランプ氏を糾弾
ワシントン(CNN) 過激派「アルカイダ」の最高指導者オサマ・ビンラディン容疑者の暗殺作戦を統合特殊作戦司令部司令官として仕切ったウィリアム・マクレイブン退役海軍大将は18日までに、トランプ大統領の政治手法に触れ、「子どもの面前で我々を辱め、世界の舞台で我々をおとしめ、最悪なことに国家を分断させた」と厳しく糾弾した。
米紙ワシントン・ポストへの寄稿で主張した。トランプ氏が15日、中央情報局(CIA)のブレナン元長官の機密情報へのアクセス権剥奪(はくだつ)を発表したことを受けた指弾となっている。
マクレイブン氏は退役後、テキサス大学オースティン校の学長を務めていたが今年退任。退役組を含め米軍特殊部隊内で強い尊敬を集める人物となっており、今回の発言が軍内で反響を生む可能性もある
マクレイブン氏は寄稿の中で、ブレナン氏について「私が知る限り、公務に仕える人間としては最良の1人」と強調した。
その上でトランプ氏に対し「(米国で1950年代に台頭した)反共産主義の手法が批判を封殺出来ると少しでも考えるなら間違い」と警告。「批判はあなたが我々がそうあって欲しいと祈る指導者になるまで続くだろう」と諭した。
さらにブレナン氏のアクセス権剥奪に関連し、「私自身のアクセス権を同様に奪われたとしても私はそれを名誉と考える」とし、「大統領であるあなたに反対意見を示した男女のリストに私の名前が加わることになる」と強調した。
マクレイブン氏は米海軍特殊部隊「SEAL」の出身で、統合特殊作戦司令官を2011〜14年に務めた。SEALは11年にパキスタンの潜伏先を急襲し、ビンラディン容疑者を殺害していた。