トランプ氏、気温上昇の国連報告書を疑問視
ワシントン(CNN) トランプ米大統領は9日、世界の平均気温が2030年にも産業革命前より1.5度上昇すると警告した国連の特別報告書に対し、懐疑的な姿勢をあらわにした。
トランプ氏は、ホワイトハウス内の庭園で記者団と会見し、報告書を受け取ったことを認めた。「だれが書いたのかを知りたい。どのグループが書いたのか」と語り、ほかにも「素晴らしい報告書」や「それほどでない報告書」がいくらでもあると主張した。
報告書は、国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)がまとめ、8日に公表した。トランプ氏はこれについて初めてコメントし、「もちろん、これから目を通すつもりだ」と述べた。
報告書は地球温暖化がこのまま続いた場合、早ければ30年に気温上昇が1.5度の線を超え、世界各地で自然災害や食料不足が深刻化すると警告。上昇幅はすでに約1度に達しているとして、各国政府による対応を強く促した。
トランプ政権は温暖化対策に一貫して消極的な姿勢を示し、国際的な枠組み「パリ協定」からの離脱を宣言している。