米中部や中西部で荒天、竜巻で死傷者も
(CNN) 米国の中部や中西部の広い範囲で荒天が続き、27日から28日にかけてオハイオ州西部やカンザス州東部が大規模な竜巻に襲われた。オクラホマ州では豪雨による洪水が発生している。
オハイオ州西部では27日夜、少なくとも3個の竜巻が発生した。車が飛ばされて家屋に突っ込み、81歳の男性が死亡したほか、7人が負傷した。デワイン知事は28日、被災した3つの郡について非常事態を宣言した。
カンザス州東部ローレンス周辺でも竜巻による被害が出た。家屋の屋根が飛ばされ、倒木や電線が道路をふさいでいる。28日夜の時点で死者は報告されていないが、数人がけがをして病院へ運ばれた。
東側のミズーリ州カンザスシティでも飛来物で飛行場が閉鎖され、周辺の約1万5000世帯で停電が続いた。
竜巻の報告は27日から28日にかけ、8州で計55件に上った。オクラホマ、カンザス両州では28日も竜巻警報が続いた。
全米でこの30日間に報告された竜巻は500件以上。これは観測史上5回目の記録だという。
オクラホマ州では28日夜から29日にかけて大雨の恐れがあり、北東部タルサのバイナム市長が記録的な洪水への警戒を呼び掛けている。これまでの大雨により増水した上流のダムで大量の放流が続き、同市などを流れる川が氾濫(はんらん)する恐れがある。タルサの西側ではすでに最大1.8メートルの浸水被害も報告されている。
洪水によって沈んだ家屋=オクラホマ州タルサ近郊/Debbie Chavez
タルサはさらに、巨大なひょうや竜巻に見舞われる恐れもある。
アーカンソー州西部でも28日夜から30日午前にかけ、大雨による河川の増水に警戒が必要。同州では冠水した道路で車が流され、運転していた64歳の男性が死亡した。