米海軍、太平洋地域寄港の艦船に隔離指示 新型ウイルス警戒
ワシントン(CNN) 米海軍は28日までに、太平洋地域の国に寄港した全艦船に対し、自主的な隔離措置を取って海上に14日間とどまるよう指示した。海軍要員に新型コロナウイルスの症状が出ていないか経過観察するための措置。
米海軍報道官はCNNの取材に、「太平洋艦隊では慎重を期して、COVID―19への要員の感染を未然に防ぎ、高リスク地域を訪れた要員を観察するため、追加の影響緩和措置を講じている」と述べた。COVID─19は新型コロナウイルスの正式名称。
報道官はまた、今のところ米海軍要員が感染したことを示す情報はないと説明。「海軍の要員と民間人、家族の健康ならびに福祉は最優先事項であり、我々は感染拡大の発見に努めつつ、必要ならその防止に取り組む」としている。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、米国防総省は要員を守るための措置を相次ぎ導入してきた。
近く予定されていた米韓合同軍事演習は、新型ウイルスへの懸念から延期となった。
太平洋地域を管轄する米インド太平軍は26日、すべての米軍要員や請負業者、同軍の一員として活動する国防総省所属の民間人に対し、不要不急の韓国渡航を制限する措置を課した。
中東地域を管轄する米中央軍も、要員の行動に制限を課している。在イタリア米軍基地では、基地内の学校や保育施設、ジムなどの利用が一時的に禁止されており、欧州にある他の基地でも同様の制限が導入される可能性がある。