72歳男性、クマに襲われた愛犬救う 米オレゴン州
(CNN) 米オレゴン州魚類野生生物局は11日、犬を散歩させていた72歳の男性がクマに襲われて負傷したと発表した。男性も犬も病院で手当てを受け、完全回復できる見通し。男性を襲ったと思われるクマは駆除された。
発表によると、男性は10日、同州クレスウェルの自宅近くにある私有地の森林で犬を連れてハイキングしていたところ、オスのアメリカクロクマに遭遇した。
犬は吠えかかってクマに走り寄ったが、クマになぎ倒されて体の上にのしかかられた。それを見た男性は、クマを脅して追い払おうと、両腕を振り回して怒鳴り声を上げたという。
するとクマは男性の方に向かってきた。クマに襲われて地面に倒れた男性が抵抗すると、クマは間もなく立ち去ったと男性は話している。
男性と犬は、けがをしながらも1.6キロほど歩いて自宅にたどり着き、救急車を呼んだ。男性は腕にかまれた傷があり、頭と胴体にも裂傷を負っていた。
男性は病院で手当てを受けてその日のうちに帰宅した。犬も動物病院で手当てを受けた。
オレゴン州には2万5000~3万頭のアメリカクロクマが生息しているが、人と遭遇することは同州ではまれで、過去に報告されたのは1988年以来、4回のみ。死者が出たことはない。
当局は、男性が記憶していた特徴と一致するオスのクマを発見して追い詰め、銃で撃って駆除した。一帯は立ち入り禁止にして監視カメラを設置し、特徴の一致するクマがほかにいないかどうか調査する。
死んだクマについては狂犬病などに感染していないかどうか検査している。