米連邦地裁、ボルトン氏回顧録の差し止め請求を棄却

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ボルトン前大統領補佐官(国家安全保障担当)の回顧録について、連邦地裁は政権からの差し止め要求を棄却した/Alex Wong/Getty Images

ボルトン前大統領補佐官(国家安全保障担当)の回顧録について、連邦地裁は政権からの差し止め要求を棄却した/Alex Wong/Getty Images

(CNN) 米首都ワシントンの連邦地裁は20日、ボルトン前大統領補佐官(国家安全保障担当)が23日に予定している回顧録の出版について、トランプ米政権からの差し止め請求を棄却した。

判決文によると、回顧録はすでに広く出回り、たとえ出版を差し止めてもインターネット上で内容が拡散し続けるだろうとの理由から、書籍の回収や廃棄処分は命じないとの決定が下された。

判事は一方で、ボルトン氏がホワイトハウスによる内容審査を一方的に打ち切り、正式な承認を得る前に出版手続きを進めたことを非難。同氏が回顧録の中で、守秘義務に違反して機密情報を暴露し、国家安全保障を脅かした可能性は高いとの見解を示した。結果としてボルトン氏がこの著作から得る収益を没収され、刑事責任を問われる可能性にも言及している。

トランプ大統領は同日、連邦地裁の判断を称賛し、判事はボルトン氏の行為に「憤慨」したと主張。同氏が機密情報を漏えいさせたのは「大問題」だと述べた。ツイッターにも「法廷で大きな勝利」と投稿し、出版差し止めはできなくても収益や機密漏えいに関する主張は認められたと書き込んだ。

ボルトン氏の弁護士は同日の声明で、差し止め棄却の判断を歓迎する一方、現段階でボルトン氏の守秘義務違反を結論付けるのは時期尚早だとして、「全容はまだ語られていない。これから明らかになる」と強調した。

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