米大統領補佐官、コロナ流行を「制御するつもりない」
ワシントン(CNN) 米国のマーク・メドウズ大統領首席補佐官は25日、CNNの番組に出演し、新型コロナウイルスの流行について「制御するつもりはない」との考えを示した。米国では全土で感染が拡大中で、累計の死者数も22万5000人近くに上る。
メドウズ氏は番組で、「新型コロナのパンデミック(大流行)を制御するつもりはない。ワクチンや治療薬などの緩和策を確保することに努める」と述べた。
米国では新型コロナの感染例が急増中だが、政権は今なお、マスク着用や社会的距離の確保、大人数の集まりの回避を求める専門家の助言を軽視している。事情に詳しい情報筋によると、ペンス副大統領の周辺では最近、5人が検査で陽性反応を示しており、ホワイトハウスで2度目の集団感染が起きる可能性もある。
メドウズ氏は新型コロナの流行を制御するつもりはないと発言した理由について問われ、「インフルエンザのような伝染性のあるウイルスだからだ」と説明。一方で、トランプ政権は感染拡大の抑制に努めているとも付け加えた。
そのうえで「我々に必要なのは、治療薬やワクチン、治療法などの適切な緩和策を確保して、死者が出ないようにすることだ」としている。
米国では24日、1日当たりで過去2番目となる8万4000人近くの感染者が報告された。ジョンズ・ホプキンス大の集計によると、25日時点での累計感染者は少なくとも857万5000人、死者は少なくとも22万4800人に上っている。