米共和党、選挙結果への対応分かれる 指導部は「敗北認めず」
(CNN) 米大統領選で民主党のバイデン氏が勝利を確実にしたとの報道に、共和党内部で対応が分かれている。党指導部はトランプ大統領と同じく、敗北を認めないとの立場を貫いている。
バイデン氏の当選確実が報じられたのは米東部時間の7日午前。共和党のマッカーシー下院院内総務は8日、FOXニュースとのインタビューで「今回の大統領選は米現代史上最大の激戦。全ての票を集計し、全ての再集計を進め、全ての異議を受け付けるべきだ」と述べた。
マコネル上院院内総務は6日に「合法的な票」を全て集計するよう求めた発言以来、コメントを出していない。
党重鎮の1人、グラハム上院議員は8日、「だれが大統領になるかをメディアが決めるわけではない。そんなことになれば共和党の大統領は永遠に登場しない」と語り、トランプ氏に「敗北を認めずに奮闘してほしい」と呼び掛けた。
南部テネシー州から今回の上院選に出馬して当選を確実にしたハガティ前駐日大使は、トランプ氏の法廷闘争に向けた献金に応じたことを明らかにし、「選挙の完結には程遠い」という同氏の言葉をリツイートした。
ただし共和党側でもジョージ・W・ブッシュ元大統領はバイデン氏の当確を祝う声明を発表し、同氏を「良い人物」と評価した。
党の有力者でありながらトランプ氏批判の発言で知られてきたロムニー上院議員も、バイデン氏と次期副大統領になったハリス氏を「立派な人格を持つ善意の人たち」とたたえて神の祝福を祈った。
事情に詳しい関係者2人がCNNに語ったところによると、トランプ氏の娘婿、クシュナー上級顧問は同氏に敗北を認めるよう働き掛けている。メラニア夫人も同様に「敗北を認める時だ」と助言したとの情報もある。