米テキサス州で続く寒波と停電、物資の不足や一酸化炭素中毒も 全米で37人死亡
(CNN) 強い寒波に見舞われている米南部のテキサス州で、5日間にわたって停電が続き、住民が暖を取ろうと必死になっている。今後も米南部や中部太西洋沿岸部、北東部が寒波に覆われる見通しで、当局は暴風雪などに警戒を呼びかけている。
厳冬に関連した警報の対象地域は18日、テキサス州から米北東部にまで広がった。テキサス州は今も雪が降り積もった状態で、天気予報によればバージニア州の一部からペンシルベニア州南部にかけては今後大雪が予想され、ノースカロライナ州と首都ワシントン、フィラデルフィア地域でも氷雪が予想される。
寒波による死者は先週以来、全米で少なくとも37人に上った。テキサス州では氷点下前後の寒波の中で停電が続き、住民があらゆる手段で暖を取ろうとしている。
同州キリーンに住むエンジェル・ガルシアさん一家は暖炉のたき木も底を突き、娘の積み木など自宅にあるものを燃やして暖を取っている。
「フェンスを引きはがして燃やしている人たちもいる」「私たちはあまりに寒かったので、娘の積み木を燃やすことから始めた」とガルシアさんは言う。
テキサス州では18日現在、住宅や事業所など約39万軒で停電が続いているが、週明けの約450万軒よりは減少した。
グレッグ・アボット州知事は、停電が続いているのは送電線が倒壊したり、建物に電力を供給する設備を人力で修理する必要があるためだと説明した。
ほかにもオレゴン州やルイジアナ州など複数の州で、約56万軒が悪天候のため停電に見舞われている。
当局者によると、テキサス州では14日に襲った強い寒波のために発電ができなくなり、停電が広がった。
同州の住民は、発電機や暖炉の使用、エンジンをかけた車内での生活、暖房が効いた避難所や事業所での生活を強いられている。
さらに、水道水の煮沸勧告や給水管の破損など、水関連の影響は1300万人に及ぶ。
新型コロナウイルスのワクチン接種についても、ワクチンの輸送が遅れたり、診療所が接種の予約を取り消したりするなどの支障が出ている。