NY市、飲食店や屋内娯楽施設でワクチン証明義務付けへ
ニューヨーク(CNN) 米ニューヨーク市のデブラシオ市長は3日、市内のレストランやスポーツジム、屋内娯楽施設に入る客ら全員に対し、新型コロナウイルスワクチンの接種証明を義務付ける方針を明らかにした。
デブラシオ氏は記者会見で「接種が済んでいない人は、残念ながら多くのことに参加できない。完全な社会参加を望むならワクチンを打つ必要がある」と語った。義務化は来月13日から施行するという。
同市の集計によると、市民で接種を完了しているのは55%と、全米平均の50%前後を上回ってはいるが、マンハッタンでは約3分の2、ブロンクスでは46%と、区によって差がみられる。
米国の企業では従業員や、時には顧客に対してもワクチン接種証明を求める動きが目立ってきた。
ニューヨーク・ブロードウェーの劇場は少なくとも10月末までの間、観客とスタッフに接種証明を義務付ける方針を独自に発表している。
欧州でも最近、仏議会でレストランやバーへの入店や長距離列車、航空機を使った移動の際に、ワクチン接種の完了または検査での陰性結果を証明する「健康パス」の提示を義務付ける法案が可決された。
一方で全米レストラン協会(NRA)の幹部は、ニューヨーク市が各店舗に責任を負わせれば従業員が危険にさらされかねないと主張。昨年マスクが義務化された際、多くの店員らが恐ろしい反発に遭ったと指摘し、市当局からの明確な指導と支援を呼び掛けた。